2014年12月14日朝5時、第42回ホノルルマラソンがスタートした。
次にこのマラソンに参加するかどうかはわからないけど、完全に個人の記録用として記事にまとめておこうと思う。そんなわけで、コメント等のお気遣いは不要です(笑)
フルマラソンの参加は初めてで前日の夜もほとんど眠れなかった。
いろいろとコースの情報はインターネットで見ていたけど、最終的な戦略はほぼ前日に決めた。
ホノルルマラソンには3~5kmおきにエイドステーションという給水ポイントが設置されている。
そして日本での練習の時は寒かったのでトイレがどうしても近かったため、用心してトイレのタイミングも細かく書いて左手の甲に書いた。
今回の作戦(というほどのものでもないが)は7kmおきにエイドステーションで休憩をして、42kmを6つの7kmとして走るという感じで考えた。
そしてその時にしっかりとストレッチをして、ジェルでエネルギー補給、心拍数を整え次の区間に走りだすというイメージだ。
スタート時間の1時間前にホテルをでて4時半前にはスタート地点のアラモアナショッピングセンター前に到着。
気になるお天気は残念ながら小雨模様でかなり肌寒い。どうやら晴れ男のパワーもハワイではきかなかったようだ。
スタートラインは完走目標タイムごとに自己申告で並ぶ感じで、ボクは目標通り5時間半〜6時間のところに並んだ。
でもいろんな人のブログを見ていると、早くスタートラインを通過したいために鯖を読んでずいぶん前の方に並ぶ人もいるみたいだが、実際危ないし無意味だと思う。
スタートラインに並んで振り返るとすごい人数が参加していて否が応でもテンションがあがる。
この時すでに心拍数はいつもより上がっていたのかもしれない。
そして4:45にアメリカ国家斉唱、5:00ちょうどに花火とともに42.195kmの旅がスタートした。
花火は実際は10分位あって想像以上に立派でびっくりした。
そしてゆっくりとスタートラインへ歩き出し、スタートラインを超えたのは5:15分くらいだった。
そしてGPSウォッチのスタートボタンを押すと同時にボクは走りだした。
最初はゆっくりだろうと思っていたけど、みんな意外と飛ばしていてすごい混雑の中を遅い人をかき分けてついていくことにした。
当初の予定では最初の1kmは8分半くらいで予想してたけど、ペースが速かったのでいきなり心拍数が予定のゾーンの上限に達してしまった。
でもここからペースを落とすわけには行かずこのまま最初の給水ポイントまで走ることにした。
そして最初の給水ポイントはあまりの人の多さになんとパスしてしまった。
このままダイヤモンドヘッドを超えてカハラの17km過ぎまでノンストップになるかもしれない。
ところがコースマップにない(見落としていただけかもしれないけど)給水ポイントを発見してなんとか水をのむことができた。
そして次のポイントはダイヤモンドヘッドを登る前のトイレ。
ここはとんでもない行列で、なにやら林の方にひとが吸い込まれていくのでついていくと、しっかり用をたっしていた。
またまたびっくりしたのは外人の女の子も。。。マラソンというのはかくも過酷な競技なんだと、いきなり洗礼を受けたかんじだ。
そしていよいよダイヤモンドヘッドの登りの難所に差し掛かる(この時スタートから12km地点)。
事前の情報ではとてつもなくキツイイメージだったけど、実際すでに歩いている人も多くいたがややペースが落ちたけどボクは歩くことなく淡々と先行者をぬかすことができた。
実際にフルマラソンの間に何度かボクを抜いていって、また歩いて、そして抜いていって、最後には僕に抜かれたひとを覚えている。
うさぎとかめの話を身をもって実感した感じだ。
本来ならダイヤモンドヘッドの登りから下りに差し掛かるところは朝日がのぞめる絶景ポイントらしいがこの日はご覧のように厚い雲が垂れ込んでいた。
そしてカハラへの下りは少しペースを上げて走った。
色とりどりのランニングウエアが坂を下っていく。
そして予定通りカハラの17km地点のエイドステーションで給水とジェルの補給、そしてトイレに。
このトイレもやはりかなりの混雑で10分以上は待たされた。でも体の調子は17kmを超えても快調だった。
カハラを過ぎると次はハワイ海の手前のエイドステーションで8kmほどの距離。
ここからは次の難所と言われるフリーウエイの直線を淡々と走ることになる。
さらに雨が強くなり、また強烈な向かい風の中を走る(あとで15年連続ホノルルマラソンに参加しているおじさんとはなしたけどこんなに天候の悪い大会は初めてだと言っていた)。
ここでもまた多くの人が歩き出したけど、ボクはゆっくりだけど走ることをやめなかった。
25kmの給水を終えてハワイ・カイのまわりを走るコースへ、そしてフリーウエイの復路に向かう途中ようやく晴れ間が差してきた。
雲の合間に少しだけだが虹がみえた。ここからまだ18kmペースはほぼ予定どおりだった。
残念ながらここからは写真を取る余裕もなくまた単調なフリーウエイを走り続けた。
そしてトレイ休憩・・・10分まったけどどう考えてもあと20分くらいは掛かりそうな混み方。
あきらめて次のトイレまで走ることにした。ここでは5分くらいでなんとか用を達することができたが3回のトイレで20分以上はロスをしている感じだ。
フリーウエイの復路では1キロのペースが8分20秒近くに落ち込んでいた。
心拍数は安定しているし、脚もなんとか動くのだが腕の振りが遅くなりそれがペースダウンにつながっている。
今回は走りこみはしたけど上半身の筋トレはしていないので、脚より先に腕に(正確には肩だが)限界が来ている。
よく言われる35kmの壁も心拍数、脚の痛みも問題はないが思うようにわらずペースが上がらない。
そして復路のダイヤモンドヘッドの登りに差し掛かる。
この時GPSウォッチのキロ8分ペースに13分遅れ。余裕で考えていた6時間がかなり際どくなっていた。
しかもここからは2km近い登りで8分ペースまで上げるのは絶望的だ。
ただ、この登りも最後まで脚を止めずに走り切った。
そして最後の2km!
下りの力を借りて、ここまでの40kmの中で最高のタイムで1kmを走りきり最後のフィニッシュゲートへの直線にむかった。
この時何人の人を抜いたのだろう(あとで気づいたのだけど、小島瑠璃子さんも追い抜いていったようだ)。
こみ上げてくるものと戦いながら、最後のちからを振り絞ってゴールした。
この時ボクの時計は5時間56分を少しまわったところだった。
翌日もらった完走証の正式なタイムは5時間56分2秒。
時間は関係ないといいながら、やっぱり6時間を切れたことはすごく嬉しかった。
これでボクの50才のフルマラソンへの挑戦は終了です。
少し落ち着いたら次のBucket Listをつぶす計画をたてるとしよう。