新しくYAMAHAのルーターNVR510を導入しました。
NVR510は家庭用というより業務用スペックのルーターです。
久しぶりのITネタで、ちょいとマニアックなのですが、日々皆さんインターネットを使っていると思うので、個人的なメモを兼ねてルーターの機能について少しまとめてみました。
これまでは、フレッツ光のマンションタイプだったので速度的なボトルネックが回線速度でした。
今回引っ越して、新たにFTTHの専用線(フレッツ光ネクスト隼ホームタイプ)を引いたので、ルーター周りをチューニングしました。
もともと今の家には、1Gbpsのインターネットが引いてあるのですが、やはり夜とかは遅くなったり、おそらくルーターである程度の流量がかかると制限を掛けるような感じで、思い切って専用線を導入しました。
これで理論的には、1GBbpsを丸々使える事になりますが、もちろん実際にはいろいろな影響を受けてどんどん速度が減じられます。
1.エリアでのインターネットの利用状況による(混雑状況)速度低下
2.利用しているプロバイダーの能力による速度低下(これも集中等)
3.ONU( Optical Network Unit)という光の終端装置から先のネットワーク機器の性能による速度低下
この中で、1と2のボトルネックは実際コントロールが出来ない(プロバイダーを変えることはできるが、いくつも契約をするのは実際は現実的ではない)ので、3の部分がポイントとなります。
仮に、ONUから直接LANケーブルを1台のPCに差し込んでいる場合はLANケーブルがよほどしょぼく無い限りはPCの能力(Eathernetアダプター)がポイントになります。
しかしながら、おそらく今の時代複数の端末からインターネットにアクセスしている家庭がほとんど(PC以外にスマホのWIFIなどもふくめて)で、その場合はルーターという機器を使っています。
・複数のPCでインターネットに接続する
・IPアドレスを振り分ける
ルーターの機能は主にこの2つですが、最初の部分のポイントは、インターネットへ複数のPCを接続するときのLANケーブルを接続するポートの性能です。
そしてルーターの性能の中で一番大きく差が出るのが、2つ目のIPアドレスの振り分けの性能です。
インターネットの回線にはIPアドレスというのが割り当てられていて、外部とルーターとの間でやりとりするためのIPアドレスをグローバルIPアドレスといいます。
そして、各PC機器にも個別にIPアドレスというのが割り当てられていて、それをプライベートIPアドレスといいます。
PCがインターネットで外部に接続しなければ、プライベートIPアドレス内でのやりとりは出来ますが、インターネットでwebサイトを閲覧したり、メールを使ったりするにはプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換しなければなりません。
一つのPCだけならプライベートIPアドレス+グローバルIPアドレスで全く問題無いのがわかりますが、複数のプライベートIPアドレスを1つのグローバルIPアドレスに対応するためにはNAT(Network Address Translation)という変換技術が必要になります。
つまりこのNATのセッション数の上限が、ルーターの性能の重要なポイントになります。
かなり前ぶりが長くなりましたがNVR510はこのNATセッション数が65534とハイエンドのルーターと同様の処理能力があります(通常のルーターだと1000程度で高くても4000程度)。
NATが1000程度だと、ざっくりいって端末が4台程度で速度面で何らかの影響が出てくるようです。
実際にWIFIでつないでいるMacBookProの速度計測はこんなかんじです。
仕事柄常時4台はPCが24時間稼働していますが、素晴らしく快適な速度で接続できています(実際20台接続でも全く問題ないようです)。
そんなわけで、皆さんがルーターを買い換える際には単にスループットだけではなく、NAT数も合わせて購入のポイントにすることをおすすめします。
ちょいと高いですけど、クルマ趣味に比べればメチャクチャ投資効率が良いチューニングです(笑)。